多嚢胞性卵巣症候群の症状とは?

2021/04/02

多嚢胞性卵巣症候群という疾患を聞いた事があるでしょうか?難しそうな名前の病気ですが女性の10%前後は発症する病気と言われています。発症する世代も20代から30代が多嚢胞性卵巣症候群を発症しており放置しておくと不妊症の原因のひとつにもなります。また最悪の場合悪性の腫瘍に育ってしまう可能性もある疾患になります。

今回はそんな多嚢胞性卵巣症候群について解説していきます。

 

◆多嚢胞性卵巣症候群とホルモンバランス

多嚢胞性卵巣症候群を理解するためには月経を誘発するホルモンについても理解しておかないといけません。月経時には脳下垂体より月経を始めるための信号としてホルモンを分泌する指令が出されます。この月経を誘発するホルモンは黄体ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモンという2つのホルモンがあり、この2つのホルモンが正常に子宮内に分泌されてはじめて月経を促します。

 

しかし、多嚢胞性卵巣症候群の場合はこのホルモンバランスが崩れ、黄体ホルモンばかりが異常に分泌されてしまい子宮から排卵が正常に行われない状態になっています。その結果インスリンなどの関係から卵巣内で男性ホルモンが過剰に作られてしまい1センチ程度の卵胞が両方の卵巣内に多く発生してしまい、正常な排卵が行われなくなります。この状態を多嚢胞性卵巣症候群と呼びます。

 

簡単に説明すると多嚢胞性卵巣症候群とは男性ホルモンが増えてしまい経血は出るが排卵しなくなってしまう病気です。

 

◆多嚢胞性卵巣症候群を放置すると?

多嚢胞性卵巣症候群は前述したように生殖行動が活発な20代から30代に多く見られますが多嚢胞性卵巣症候群と特定されるのは結婚後の不妊により診察を受け発覚するケースが最も多くあります。

 

経血が出るので正常に排卵していると思い、結婚したがその時には既に多嚢胞性卵巣症候群を放置しすぎて排卵誘発剤も効力が無くなるほどの不妊症となってしまっているのです。

またホルモンバランスが崩れているので子宮内部にも異常をきたし、最悪の場合子宮癌になってしまうケースもあります。

 

中々聞きなれず、自覚症状も少ない多嚢胞性卵巣症候群ですが現代女性には非常に多く発症している疾患のひとつでもあります。気になる症状が出たら早めに専門医にて診察を受けてください。

◆多嚢胞性卵巣症候群の原因

多嚢胞性卵巣症候群は現代女性に多く発症すると前述しましたがこれには理由があります。現代では女性の社会進出により男性同様の仕事量をこなす女性も増えてきています。そのため残業や夜勤、食生活、睡眠不足なども当たり前になってしまいホルモンバランスが乱れてしまいます。その結果月経不順となり、定期的な排卵が行われなくなるので気づいた時には多嚢胞性卵巣症候群になってしまう事が多いようです。下記のような生活習慣を送っている人は充分に注意してください。

 

・過度なダイエット

・睡眠不足

・暴飲暴食

・喫煙

・慢性的な運動不足

・残業が多く疲れが取れない

・姿勢が悪い

・デスクワークが多い

 

このような生活習慣がある人は多嚢胞性卵巣症候群の予備軍となりますので日頃の体調に充分に注意してください。

 

◆多嚢胞性卵巣症候群の症状

多嚢胞性卵巣症候群の症状は男性ホルモンが増えるため通常の女性と違う症状なども発生します。下記のような症状がある人は早めに専門医にて診察を受けることをおすすめします。

 

・月経が不定期になった

・毛深くなった

・肥満気味になった

・無月経

・不正出血

・脱毛が多くなった

・にきびが多くなった

・声が低くなった

・月経周期が35日以上

このような多嚢胞性卵巣症候群の症状が数年続いてしまうと不妊症となってしまいますので充分に注意してください。

◆多嚢胞性卵巣症候群の治療

多嚢胞性卵巣症候群の治療方法はいくつかあります。漢方薬・投薬治療・手術などです。

漢方薬はホルモンバランスを整えるようにしていきます。投薬治療も同様にホルモンバランスを整えたり、排卵誘発剤などを服用し、場合によっては注射などを行います。手術の場合は卵巣に複数の穴を開けて排卵しやすくする方法もあります。

 

しかし、これらの治療は多嚢胞性卵巣症候群の根本的な治療にはなりません。投薬治療の場合副作用の危険も伴います。また手術の場合の効果は1年程度と言われています。

 

これらの治療方法は一時的な物になりますので投薬だけに頼らず自分自身の健康管理を並行して行うことで多嚢胞性卵巣症候群の完治につながっていきます。

 

◆多嚢胞性卵巣症候群の予防方法

多嚢胞性卵巣症候群の予防方法としては生活習慣を見直すことです。自覚症状が無くても日々の生活で自分の体は疲労やストレスを非常に抱えた状態でいます。休日には充分に疲れをとり、疲労やストレスを解消してください。内臓や血流の疲労やストレスを取り除くことで免疫力も上がり自然治癒力も活性化され正常な月経を向かえることができ、多嚢胞性卵巣症候群の予防につながります。食生活や適度な運動、規則正しい生活を是非心がけてみてください。




多嚢胞性卵巣症候群の詳しい記事はこちら


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