起立性調節障害ってサボリたいから?

2021/12/16

起立性調節障害という言葉を聞いた事があるでしょうか?最近では段々と耳にするような言葉になってきましたが、一昔前は「サボリ」や「なまけ」として扱われて、つらい経験を過去にしたことがある人も多いでしょう。

 

起立性調節障害は思春期の子供に多く発生する自律神経系の病気の一種となります。すぐに命に係わる事はありませんが、キチントその症状を把握して理解してあげないと子供を酷く傷つける事にもなります。

今回はそんな起立性調節障害についてお話していきます。

 

◆起立性調節障害とは

起立性調節障害とは自律神経系の病気の1種になります。具体的に言うと、主に血圧のコントロールを行う循環器系が正常にできない状態の事を指します。

 

人間は寝ている時は自律神経の働きで、血圧も下がり、非常にリラックスした状態でいます。そして、起床時には血圧が上昇して活動的になります。このサイクルを自動的に行ってくれるのが自律神経になります。

 

起立性調節障害の場合この機能が上手く機能しない状態となります。起床時でも血圧は低いままで頭部への血流が遅くなり、立ち眩やめまいなどを起こしてしまいます。また、何とか起床できたとしても通学時の待ち時間にずっと立っていると貧血となり失神してしまうケースも多くあります。

 

このように自分では「ちゃんと起きなきゃダメだ」と考えていても体のコントロールが正常にできない状態を起立性調節障害と呼びます。

 

子供が起立性調節障害かなと感じたら早めに専門医に診察をしてもらいましょう。場合によっては重篤な病気が隠れている場合もあります。

 

◆思春期と起立性調節障害

起立性調節障害の多くは思春期を迎えた女子に多く見られます。これは思春期の子供が初潮がきて生理などでホルモンバランスも上手く調節できない未成熟の状態であることも大きな原因のひとつです。

そのため、「朝が上手く起きれず布団から中々出てこない」このような状態になるのです。

 

しかし、思春期の子供は扱いが非常に難しい年頃です。反抗期などでイライラしているママさん、パパさんも多いでしょう。そのため起立性調節障害に気づかない場合も多くあります。

 

朝にキチンと起きてこないと無理やり「サボリ」や「なまけ」として扱ってしまうと子供は益々心を閉ざしてしまいます。まずは寄り添って話をよく聞いてあげてください。思春期の子供は色々な事を考え、精神的にも大人に近くなります。しかし、その反面言葉が上手く使えず、要領を得ない話の内容もおおくあります。

 

「決めつけ」や「否定」は子供を傷つけるだけです。大人になるための手助けとして子供の話をよく聞いてあげてください。話を聞いてあげる事により、子供とのコミュニケーションもこれまで以上に取り易くなるはずです。

 

◆起立性調節障害の原因

起立性調節障害の原因は生理などのホルモンバランスの乱れによる自律神経の不具合と前述しましたがこれだけではありません。日常生活にも多く起立性調節障害の原因が潜んでいます。下記の事項に該当する生活を送っている場合は特に起立性調節障害を発症してしまう可能性が高いと言えますので充分に注意してください。

・家庭内でケンカが多い

・いつも子供を怒鳴ってしまう

・夜更かしが多い

・昼寝が多い

・慢性的な運動不足

・太陽光に当たらない

・スマホやゲームの時間が長い

・姿勢が悪い

・食事のバランスが悪い

・水分不足

・精神的なストレスが多い

 

上記のような生活習慣がある子供の場合はいつ起立性調節障害を発症してもおかしくありません。起立性調節障害を引き起こす自律神経は精神的なストレスからも非常に多く発症しますのでイライラしているママさん、パパさんは充分に注意してください。

 

◆起立性調節障害を克服するために

起立性調節障害の症状は人によって様々です。しかし、体の改善部分はひとつです。

「自律神経を正常にする」これが一番の治療方法になります。投薬などの治療方法もありますが、投薬治療はあくまでもサポート役になります。

投薬治療だけに頼らず、毎日の生活習慣を見直す事から起立性調節障害の治療を始めてください。人間の体は昼間に活動して夜は寝るように出来ています。また、水分補給も非常に重要です。この点を踏まえて生活習慣を改善していくことにより、未成熟な体に免疫力や自然治癒力を活発にさせる働きが出ます。その結果、起立性調節障害が克服されていきます。

 

起立性調節障害はしばしば「不定愁訴」(ふていしゅうそ)として扱われます。不定愁訴は原因が分からないという意味ですが仮病ではありません。原因や改善方法が分からず、身体の不調を抱えている子供達も大勢います。私達大人は子供を「怒る」だけではなく子供に

「寄り添う」ことで子供の色々な悩みを解消していけるはずです。

今からでも遅くありません。子供の身体の不調や悩みについて「寄り添って」話を聞いてあげてください。これまで見えなかった子供の悩みが見えてくるでしょう。


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